卜占-奇門遁甲-

奇門遁甲(きもんとんこう)

奇門遁甲は、「三国志」で活躍した諸葛孔明が戦略に用いたと伝えられる方位術のことをいいます。日本では、古くから「八門遁甲」とも呼ばれており、先天的な運命を知った上で、その運命を自らの望む方向に積極的に改善したい時や、難問を解決したい時に主として用いられる占い方法です。
目的と用途に応じて使用する占盤を使い分け、選定した時刻に、目的に合わせた方角へ移動することによって願望を達成させていきます。そのため、一般的な開運のための方位術や風水に対して「動の方位術」とも言われています。
この奇門遁甲には、流派によって多少の違いがあり、兵法として使われていたことから攻撃と守備の両面があり、それぞれ用いる盤が異なるとする流派、逆に１つの盤だけで見る流派、その他諸派が存在しています。本場中国では、１つの盤で見るのが一般的とされています。

歴史と特徴

奇門遁甲(きもんとんこう)、太乙神数、六壬神課と並んで三式と称され、非常に成立年代の古い術数です。本来、奇門遁甲は兵法の奥義とされ、太公望・張良・諸葛孔明等の名軍師達は、この術の達人であったと言われています。彼らは、遁甲の奥義を駆使して、戦において連戦連勝であったと伝えられています。
奇門遁甲は太古のむかし黄帝という伝説上の王が、蚩尤という王を討伐に行くが、黄帝の軍は蚩尤の軍と蚩尤のあやつる妖術に苦戦を強いられ、そこで黄帝が壇を作り祈ると、夢に九天玄女があらわれ三巻の遁甲の書を授かったとされています。以後、太公望・漢の張良・蜀の諸葛孔明へと伝わったといわれています。史実的には、後漢書にすでに九宮の説があり、５世紀の南北朝時代の文献には遁甲の名前が見られることから古来から伝えられてきたことは間違いないようです。

占いに使う道具

九星暦
干支暦

占い方

年月日時により刻々と変わるその時の方位の吉凶を調べる方位学ですが、流派によってその様相はかなり異なっているようです。
基本的には何種類かの盤を作成し、重ね合わせ、移動方向の吉凶判断を行います。諸葛孔明が使ったという伝説もある。奇門遁甲は、一般的に開運のための方位術とか風水に対して「動の方位術」と言われています。